木をふんだんに使った温もりの空間 

高性能住宅の強みを活かす
快適なパッシブシステムの家

宮城県石巻市・Sさん宅
家族構成/夫婦30代、子ども2人

リビングからダイニング方向を望む。斜めにずらす雁行型の間取りで広さと奥行き感を生み出している

 いずれお子さんたちが大きくなり、個々に部屋をほしがるようになったときに備え、新築を検討し始めたというSさんご夫妻。「それまで住んでいたアパートが、冬になると玄関で靴が凍るぐらい寒かったため、性能面にはこだわりがありました」とSさんはいいます。そこで選んだのが、高断熱・高気密およびパッシブシステムの家づくりに定評のある鈴木環境建設でした。
 木がふんだんに使われた室内は、清々しい香りと温もりでいっぱい。現しの柱や梁が癒しをもたらしてくれます。キッチン、洗面、トイレ、脱衣室、浴室と一直線の動線や、たっぷり収納できる大容量のウォークインクローゼットなど、機能的な暮らしを支える仕様も随所に取り入れられました。
 そして注目すべきはやはり性能面。Sさん宅では独自の断熱工法と標準仕様のトリプルガラスなどで高断熱・高気密を実現しています。この高性能な住まいの中で最大限に効果を発揮するのが、自然エネルギーを活用するパッシブシステムです。室内外の温度差を利用し、自然な空気の流れで家の中を換気するパッシブ換気と、床下の放熱器で暖められた新鮮な外気を、ガラリを通して家中に行き渡らせる床下暖房。この2つを組み合わせることで、室内の空気はいつも爽やか。どの部屋も一定かつ適温が保たれています。
 「一年中快適なので、朝までぐっすり眠れるようになったのが嬉しいですね。子どもたちも冬でも半袖半ズボンに素足で過ごしていますよ」と笑顔で語るSさんから、この家の心地よさが存分に伝わってきました。

■建築データ
構造規模/木造(在来工法)・2階建て
延床面積/127.52㎡(約38坪)
<主な外部仕上げ> 屋根/ガルバリウム鋼板、外壁/窯業系サイディング・鎧張、建具/玄関ドア:木製断熱ドア、窓:樹脂サッシ(Low-E・トリプルガラス)
<主な内部仕上げ>床/フローリング、壁・天井/ビニールクロス
<断熱仕様 外張断熱+付加断熱> 基礎/押出法ポリスチレンフォーム100㎜、壁/高性能グラスウール20㎏120㎜+ウレタンボード50㎜、天井/セルローズブローイング400㎜
<暖房方式> 床下温水暖房
<断熱・気密性能> UA値:0.23W/㎡K C値:0.2㎠/㎡

■工事期間
約4ヵ月


家族の会話が弾む、ダイナミックな梁と柱に囲まれた光あふれるダイニング


キッチンに隣接し、左右にパントリーとトイレ、奥にユーティリティ、浴室が続く機能的な家事動線


無垢の床に現しの梁と、リビングはナチュラル感たっぷり。窓からはSさんが手入れした庭が見渡せる


和室の窓際の床ガラリ。冬は各部屋に設けられたガラリを通して暖かい空気が室内へ届けられる


ユーティリティに設けられたガス給湯器。Sさん宅は給湯には瞬間湯沸かし式でお湯切れの心配もないエコジョーズを採用している


夏は2階ホールに設置されたエアコン1台のみで全館冷房。階段を通して冷気が1階へも行き渡る


娘さんの部屋は2方向の窓からたっぷりと陽射しが入る。全室、ブラインドの色を変えてアクセントをつけているのもポイント


木の香りが心地よい玄関。建具や下駄箱などの造作にもふんだんに木を使用している


木製断熱ドアを開けると空気の流れが感じられ、気密性の高さがうかがえる。造作の腰壁は気分に合わせて取り外しが可能


広々とした敷地に立つSさん宅。右面の上部にパッシブ換気の排気用の風突が見える